続続・大島紬の話 | |
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「大島紬」と書かれた証紙というか、ラベルが貼られたなんちゃって大島を見たことはありますか。
本場大島紬ではないなんちゃって大島に、本場大島紬の証紙ではないけどなにやら大島紬と書いてある証紙というかラベル。
「こんなものを貼って消費者をだまそうとしている!」 とお怒りにならないでくださいね。
だまそうと思ったら本物と同じようなものを作って、同じような印を押して、実在する機屋さんの名前を使って、同じような穴をあけるはずです。 それほど頻繁にデザインが変わるものではないのですから。 (ただし、犯罪になります。)
私にはなんちゃって大島の証紙は「本物の大島じゃないよ」という目印に付いていると思っている のですが、どうもきものユーザーのみなさんにはだましのテクニックのように感じられるようです。
そもそもなぜなんちゃって大島が作られるのでしょうか。 いちばんの理由は、やはり人気があるからですね。
大島紬に限らず、きものに限らず、人気のあるものは類似品が出回ります。 大島だけでなく、黄八丈に類似したものがたくさん作られた時代がありました。
黄八丈が流行したのは江戸時代ですが、人気が高かったために全国あちこちの産地が黄八丈の色やデザインを真似たものを作るようになりました。 そのうち単にあの黄色い色と格子の柄を真似ただけではなく、どこの産地の黄八風の織物はなかなか品質がいいぞ、色柄だけでなく風合いや製法も本場に近いぞ、というものが出てきます。 それが山形の米流八丈などですね。
大島も各地で作られましたが、有名な村山大島(東京都)など、独自にブランドとして認められるものも出ました。
人気の高い、手間のかかる高価な織物は量産ができません。 そこで柄や風合いなど、特徴の一部を真似たものを安価にたくさん作る産地が現れます。 本物と品質が異なるということは、製法が異なる=コストや製造にかかる時間を削減できるという事です。
人気があるけど高い、数がないから手に入らない、人気が上がるからさらに高価になる・・・・こうして本物以外の需要が育っていきます。
微妙にブランド名やロゴマークが怪しい洋服や靴、かばんも世に溢れています。 本物に比べてかなり安価なので本物でないことは一目瞭然ですが、それを知っていて買う人もいれば、本物と間違えて買う人もいるでしょう。
きものの類似品も同じように作られているのではないでしょうか。
大島や黄八だけでなく、結城紬も似たような類似品の歴史があり、本物とは異なる証紙が貼られています。 機織をしている人やお蚕さんの絵が描かれたこれらの証紙には、本場とは異なる産地が明記されていたりします。 紬には産地の県名がわかるような目印がある場合もあるのですが、業者向けなのでそれはここでは控えさせていただきます。
悪意のない業者・販売店の(最低限証紙を知っている)人間であれば、本場とそうでないものの見分けがつくようにはしてくれているわけですね。
※筆者は本場大島紬を愛好し、本場大島紬の製造技術が永く継承されることを希望する者です。 同時に、多くの方に大島紬の良さを知っていただき、袖を通していただきたいと願っています。 もし類似品で消費者をだまし、ボロ儲けをしようとする人がいたとしても、筆者はその方の気持ちは理解できませんので、この記事はあくまで筆者が推測した筆者個人の意見として書いていることを明記しておきます。
05年10月02日
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