道ばたで倒れている人を見て見ぬふりをすることが出来ない方へ

ブログ   がんばれ南三陸町歌津   2011/11/15

あなたが10歳未満なら
暖かい家があり、食べ物があり、遊び場があり、両親や祖父母の愛があります。

あなたが10代なら
学校へ行き、友達がいて、ゲームに夢中になり、遊び場があり、お小遣いをもらい、自由に生きているでしょう。

あなたが20代なら
何かしらの職業を選び、お金を稼ぎ、お酒を飲める様になり、合コンに行って素敵な彼女を見つけているかもしれません。

あなたが30代なら
結婚をしているかもしれません。
そろそろ両親とはなれて新しいアパートを借りて共働きで家を建てる為の貯金を始めているかもしれません。
子供が生まれ教育費の心配をしているかもしれません。
仕事は順調で給料も増えているかもしれません。

あなたが40代なら
子供の大学への進学の準備を考えているかもしれません。
アパート暮らしから20年ローンで家を建てているかもしれません。

あなたが50代なら
そろそろ子供の結婚を考えているかもしれません。
将来の為に貯金しておいた結婚資金を子供の為に使うでしょう。

あなたが60代なら
かわいい孫にゲーム機を買っているかもしれません。
子供は立派に育ち自分の家を持ちもうしばらくすると年金がもらえる様になります。
20年ローンもそろそろ終わりお金の心配も少なくなるでしょう。

幸せな普通の生活のお話です。

家や財産を流されるとどうなるのでしょうか考えてください。

あなたが10歳未満なら
仮設住宅で両親と川の字になって寝ているでしょう。
仮設住宅では最低限のスペースがありますが十分ではありません。
遊び場は流されてしまいました。
仕事を失った両親は今日もハローワークへ行き遊んでくれません。

あなたが10代なら
学校があり、少し人数が減ったかもしれないけど友達がいます。
ゲームマシンは流されて持っていません。
支援でゲーム機をもらった友達を羨ましいと思うけれど両親にねだる事はできません。
お小遣いも遠慮する様になるでしょう。

あなたが20代なら
運良く新しい仕事が見つかっているかもしれません。
でもそれはやりたかった仕事ではなく何でもいいから仕事が欲しいという選択肢かもしれません。
地元に就職先が無いので都市に出かけているかもしれません。
アパートを借りて一人暮らしで仕事をしているかもしれません。
実家の両親を心配しても日々の生活に追われているのでなかなか帰省出来ません。

あなたが30代なら
勤めていた会社が流されたので別の仕事を探しているかもしれません。
得意な仕事でなくても何か働く場所が無いかと探します。
共働きだったのですが奥さんの仕事はありません。
でも小さな子供の為にも頑張らなければいけません。

あなたが40代なら
建てたばかりの新築の家を流されてしまいました。
あとにはローンが残っています。
仕事を無くしたのでローンが払えなくなりました。
心は焦ってもどうにも出来ません。
銀行はわずかに残った財産で残債を整理しましょうと言います。
若いときの様に柔軟に職業を選ぶ事が難しくなかなか仕事先が見つかりません。
子供達の為に一日も早く家を建てて仕事を見つけたいと思っています。
やらなければ行けない事は沢山あります。
仕事を再開しても新しい家を建てる為の資金は無いでしょう。
仮設住宅は二年後には町の団地に変わるでしょう。
家賃を払って住むことになり貯金は貯まらないでしょう。
少し銀行残高が増えたら返済してくださいと銀行から迫られるでしょう。

あなたが50代なら
今の仕事からの転職は難しいでしょう。
商店主なら商店の再開、漁業従事者なら漁業を再開する為に必死で頑張っているでしょう。
手広く商売をしていた人程苦しいでしょう。
数千万円の在庫と店舗をを流されるた商店。
船を流された漁業従事者。

あなたが60代なら
用心深いあなたはわずかな貯金があるかもしれません。
でも息子のローンの利子で半分が消えました。
老後の為にもう少し残しておきたかった貯金は少しになりました。
体が動かなくて仕事の気力が無くなっているかもしれません。
高齢者を雇ってくれる場所も会社も流されてありません。
息子夫婦に頼りたい気持ちを押さえて気丈に振る舞う事しか出来ません。
復興しようと言う仲間に支えられて何か始めているかもしれませんが給料はありません。
貯金を切り崩しての生活が続きます。

被災地で過ごしている方々の状況は様々です。

地域のリーダーさん達は地元の人が元気になって仕事の意欲が出る様に様々な工夫をしています。
長期に関わりを持っているボランティアさんも現実を知っています。
物質的な支援も精神的な支援も被災地が少しでも元気になるようにとの配慮で行われています。

2年後に仮設住宅を出て家が持てる様になる家族は半数に満たないと言われています。

道ばたで倒れている人を見て見ぬふりをすることが出来ない方へ

あなたの協力をお願いします。
おなたが支援している団体や個人への協力をしましょう。

必要物資でも資金援助でもあなたに出来る支援をお願いします。

ブログ   がんばれ南三陸町歌津   2011/11/15